盗撮中毒者の末路

盗撮から抜け出せずに破滅へと進んでいった愚か者の経験談です。

過ちの成功

初の盗撮は失敗に終わった。

しかも女性に盗撮がバレたかもしれない。

盗撮なんてするものじゃない、今なら戻れるはずだ。

 

内から沸いてくる盗撮願望を必死に抑えつけようと抵抗した。

だが、頭はスカート内部の映像がリピートされ、心は綺麗な女性のパンツを盗み撮りしてオカズにしたいという欲望が支配していた。

 

「バレそうになったからやめよう」という考えから

「カメラを小さくすればバレるリスクを減らそう」という結論に至ってしまった。

理性が悉く敗北していく。

駄目だと分かりながらも止まれない僕は小型のカメラを購入した。

登山やサイクリングの際に身体に身に付けて撮影をするカメラだ。掌にすっぽりと収まるサイズで、これなら目立たないと僕は思った。

 

そして、僕は再び駅で女性を待った。

平日の夕方、帰宅のラッシュと重なる時間帯故、人の数は多かったが出口も多く、人はそれぞれの出口へと分散していった。

僕の目に一人の女性が留まった。

黒いコートで身を包んでいるが、タイトスカートの丈は膝上で薄い黒ストッキングを履いた脚がスラリと伸びてピンヒールをコツコツと鳴らしていた。

顔も綺麗な女性で、仕事終わりでどこか疲れの見える表情がまたそそられ、僕は盗撮を決意した。

人はまばらで僕の後ろには誰もいなかった。

自然を装いながら女性との距離を詰めて、エスカレーターに乗り込んだ女性の後ろにピタリと付くと僕は握り締めていたカメラをタイトスカートの中に差し込んだ。

ひとり用の狭いエスカレーターで僕とその女性が密着しながら登っていた。端から見れば異様だ。

普段は長いと思っていたエスカレーターだが、盗撮中は非常に短く感じ、終わってほしくないとさえ思ってしまった。

エスカレーターが登りきる直前にカメラをポケットに戻して、女性に不審がられないよう気配を殺した。

 

映像をチェックすると、そこには黒ストッキングから透けて見える白いパンツが映し出されていた。

至高の眺め。

僕は女性の顔を思い出しながら、その盗撮動画でオナニーをした。

バレるかもしれないスリルと成功したら快感によって僕はすぐに果てた。

女性の黒ストッキングを純白のパンツを、少し疲れの見える顔を僕の精液で汚して支配した。そんな風に感じてしまった。

 

こうして僕は麻薬の味を覚えてしまった。

もう戻れなかった。